マラソンを一度でも完走したことがあるランナーにとって、次の目標となるのがサブ4です。
(株)アールビーズによる全日本マラソンランキングによると、フルマラソンの完走タイムは男性平均4時間38分22秒、女性平均5時間6分58秒となっています。そのうち4時間を切るサブ4ランナーは、男性約27%、女性約12%にすぎません。

69歳以上の男性(57歳以上の女性)がサブ4を達成すれば、必ず全国100位以内にランクインするということになります。
ただし、これは2016年4月から2017年3月までに開催された日本陸連公認コースを使用する対象大会の完走記録データに基づいたもの。
年々ランナーのレベルが上昇しているため、年齢別ランキングも予測不能なものになっています。
サブ4達成のためのタイム
サブ4を達成するためには、平均して1kmあたり5分40秒ペースで走り続けなければなりません。単にジョグのペースで走っていただけでは達成できないタイムです。
この「キロ5分40秒」で走ると、ゴールは3時間59秒6秒。ギリギリです。もっとも、一定のペースで 42.195kmを走り切るのは難しいので、あくまで基準のタイムとして捉えます。
後半から終盤にかけてのタイムの落ち込みを考慮すると、キロ5分30秒のペースで走りたいところです。キロ5分30秒で走れば3時間52秒4秒でゴールでき、8分貯金できる計算になります。

イーブンペースで持っていければ上出来ではないでしょうか。
サブ4達成に大切なのはペース走
では、どうすればキロ5分30秒で42.195kmを走り切れるようになるのでしょうか。
よく、サブ4を達成するには月間200km以上走るのが望ましいと言われますが、(株)アールビーズによるランナー世論調査2017によると、月間走行距離は50〜100kmが約26%と最も多く、150km以下が全体の65%を占めているのが現状です。

LSDやロング走、ペース走、坂道ダッシュ、ビルドアップなどを組み合わせたトレーニング内容に注目する方がベターでしょう。
例えばペース走であれば、キロ5分15〜20秒で10km、キロ5分30秒で15kmを目安に。これを週に1〜2回。LSDは余裕があれば150分程度、週1回の坂道ダッシュが推奨されます。
小出義雄監督の「30キロ過ぎて一番速く走るマラソン〜サブ4・サブ3を達成する練習法」では、サブ4達成のためのレース15日前のトレーニングメニューは、ペース走20〜30km(キロ5分30秒ペース)となっています。
はっきり言って、これはかなりきつい。でも、これを走り切れればサブ4は間違いない、と監督はおっしゃっています。残り20〜25kmは5分40秒以上のペースでいいのだからと。
これが、いわゆるサブ4達成トレーニングのピークとも言えます。こうしたペース走(タイムトライアル)をクリアするために、日夜脚と心肺を鍛えると言ってもよいくらいです。
ちなみにサブ4達成に必要なタイムは、ハーフマラソン1時間45分以内、10キロ45分以内、5キロ22〜23分以内と言われます。

この関門を突破することが、サブ4達成への近道。目標達成に向かって、頑張りましょう!