距離に対する耐性を高める30km走
フルマラソンを走るためには「持久力」が欠かせません。
体力的なスタミナのみならず、精神的なスタミナも必要です。
持久力を高めるためには、まず40分、60分と時間を決めて、長い時間体を動かし続けることを目標にしましょう。
そして少しずつ時間を伸ばし、最大2時間を走れるようにします。

体内の毛細血管の発達を促し、運動中にたくさんの酸素を取り込める体をつくるのが目的です。
酸素を体に取り入れ、エネルギーを作り出す。
多くの酸素を使える体は大きな力を発揮する。これが基礎的な持久力と言えます。

マラソンは42.195kmという長い距離を走らなければなりません。
この長い距離に耐えらえるだけの脚(筋持久力)とメンタル(精神的な持久力)を鍛えることが必要になります。
最近「30Kシリーズ」など多くのイベントが増え、注目を浴びている30km走。
距離に対する耐性を高めるトレーニングとして、30km走は最適なのです。
30km走のメリットとは
・ 40km走と違ってダメージが大きく残らない
・ 20kmよりもマラソンに向けた現状の力を把握しやすい
・ 絶好のスタミナづくりになる
ただし、無理は禁物。
弱い負荷から徐々に高めていくというのがトレーニングの原則です。
レース前の30km走に失敗するランナーのほとんどは、自身の耐性以上に無理な頑張りにチャレンジしているようです。
ロング走やフルマラソンの経験が増えると30km走のペースを上げたくなります。

疲労が抜けないままトレーニングを続け、怪我につながる場合も。
マラソンのトレーニングは練習の流れを途切れさせないことが重要です。

準備期間は少なくとも3~5ヶ月程度必要と言われます。
最初はゆっくりペース(LSDペース)で無理なく長く走ることから始めましょう。
距離は15~20kmでも十分。ストレスなく、コンスタントに実施していくことを目標に。
そして、少しずつ距離を伸ばし、余裕を持って走れる距離が自然に30kmに到達するまで続けます。
このような反復トレーニングを実施した後に、ペース水準を引き上げていきます。
基本的には、レースペースより20~40秒遅く、30km走を実施するのが理想とされます。

フルマラソンで結果を出すために最も大切なことは、適切なトレーニングを積むこと。
自分の現在の力に見合った強度でトレーニングを行いましょう。
いきなり負荷の高い練習やトレーニングは怪我の原因となります。
あくまでも基礎的なところから体を鍛えていくことが大切です。