私は走り始めて2年くらい経った時に、ランニング雑誌で骨盤ランニング(骨盤の動きを意識して走ること)を知りました。
骨盤ランニングを知ってからは、分からないながらも骨盤を意識して走るようになり、何も考えずに走っていた頃よりはフォームが良くなっているような気がしました。

骨盤を意識して走る
走るということは、脚を動かすと思いがちですが、実は意識するのは骨盤です。
骨盤を意識して走ることで、脚にかかる負担がずっと軽くなります。
それは、盤を動かすことで歩幅が広がって姿勢が良くなり、脚を自然な形で動かすことができるからです。

この柱を中心に、胴体を左右に回旋するように走ると、体が前後左右にぶれることなく、きれいに楽に前へ前へと進んでいきます。
この体幹に絡んでくるのが丹田・肩甲骨・骨盤の3つの部位です。
丹田とはへその下5cmくらいのところのことを言い、丹田に重心を置きます。
背中の筋肉を使って肩甲骨を後ろに引きながら、その反動によって骨盤が逆方向に回り、骨盤の回旋につられて足が勝手に前へ出るという、力みのないきれいな走りになります。
腰が落ちた走り方というのは、腰が後傾している状態のことを言います。
骨盤をスムーズに回転させるためには、骨盤を前傾させなければなりません。
骨盤を前傾させるためには、丹田に力を入れたまま、お尻の筋肉に力を入れヒップアップさせる感覚です。
腰の位置が高いランニングは、肩甲骨を後ろに引き、骨盤が前傾している状態のことを指します。

歩きの延長上に走りがありますから、まず骨盤を意識した歩きから始めるのも良いと思います。
まっすぐバランス良く立ち、骨盤を意識してきれいに歩く。
きれいに歩いた感覚を活かして走ります。

正しいランニングフォームで障害防止
脚が振り子だとすると、そのスイングの支点は骨盤にあります。
この骨盤の動きがロックされている状態ですと、体幹の柔軟性が失われ骨盤の動きがとれません。
スイングの付け根が固まったまま脚だけで走ると、たくさんのエネルギーを使う割には前には進まなくなります。
効率が悪いばかりでなく、ダメージが蓄積されていきます。

体重60kgの人は、片足で180kgの衝撃を受けることになります。
正しいフォームで走っていると、肩甲骨・丹田・骨盤と全身の筋肉を使って走れるため、脚以外の様々な部位にダメージが分散され、結果的にランニングによめる障害が起こりにくくなります。
骨盤が痛い時
オーバーワークで疲労が蓄積し、我慢して走っていたりすると、筋肉の動きがスムーズにいかなくなる時があります。
その影響で腰も硬くなり骨盤の動きが悪くなり、骨盤の回旋がうまくできない状態になります。
そのような時に骨盤に痛みを感じることがあります。
シューズの底が片方だけ減っている状態で走ったり、斜めに傾いている道路を走り続けたりすると腰に痛みが出る場合もあります。
また、まだ筋肉が十分に発達していない中学生や高校生が、激しいトレーニングをしすぎると、臀部や股関節に痛みが続き、座骨や恥骨の疲労骨折が起きる場合があります。
