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持久走や長距離ランニングで疲れない走り方とは?体幹と呼吸を意識せよ!

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ランニングは、練習でもレースでも、いかに効率良く走ることができるか、楽に走ることができるかというのは、ランナーにとって非常に大事なポイントです。

ただがむしゃらに頑張るだけでは効果が上がりませんし、逆に、苦しめば苦しんだだけ、むしろケガをしたり、やる気が失せてしまったりします。

フルマラソン42.195kmを走りきるには、一般ランナーは4時間で4万歩、5時間で5万歩と、単純にゴール時間×1万歩をかけてゴールします。

その間、ランナーの身体には、着地による衝撃が体重の3倍近くかかっています。

衝撃を身体から上手に逃がし、疲れを溜めずに楽に走るためにはどうすれば良いのか?

今回は、ランニングで疲れない走り方について説明します。


(1)体幹を使った力みのないフォームで走る

体幹を使った走りは中心軸がブレずに身体を安定させ、力をロスさせないので疲れにくい走り方につながります。

また、体幹を意識することで、腕や脚等をリラックスして効率良く動かすことができます。

体幹とは

骨盤の中心を通る一本の柱は身体の中心軸であり、これらの周りにある筋肉群を体幹筋(腹筋・背筋等)と言います。

これらの身体の筋肉は体幹部を安定させ、スポーツにおいて身体の動きを滑らかにし、正確なフォームを確立する役割を果たします。

体幹部をしっかり安定させることで、四肢の動きもスムーズになり、エネルギーの伝達も効果的に行うことができます。

走りにおいて体幹を使うということは、着地時に体幹筋を使って衝撃を支え上半身をしっかり保持し、下半身のエネルギーを上手く伝達していくことです。

体幹を使った走り方

ポイントとしては、姿勢をよくするために両方の肩甲骨を引き寄せるようにします。

腹筋を使うよう意識して上半身を真っすぐに保ち身体がブレないようにします。

骨盤を中心に、胴体を左右に回旋するように走ると、体が前後左右にぶれることなく、きれいに楽に前へ前へと進んでいきます。

この体幹に絡んでくるのが丹田・肩甲骨・骨盤の3つの部位です。

丹田とはへその下5cmくらいのところのことを言い、丹田に重心を置きます。

背中の筋肉を使って肩甲骨を後ろに引きながら、その反動によって骨盤が逆方向に回り、骨盤の回旋につられて足が勝手に前へ出るという、力みのないきれいな走りになります。

体幹を使った走りで腰高に

体幹を使い背筋を伸ばして姿勢を良くすることで、いわゆる腰高の姿勢で中心軸がブレず美しいランニングフォームになります。

腰高は大きなフォームを作り出し、脚にも負担がかかりません。

逆に腰の位置が低いと、かっこ悪いだけでなく身体が前に傾いて腰や膝に負担がかかります。

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腰高フォームを行うには、腹筋や背筋等の体幹筋を鍛えることが重要です。

体幹筋の強化により、フォームが安定して美しいフォームが出来上がると、走りも安定して無駄なく走れます。

その結果疲れにくくなり長く走ることができます。

体幹を意識することで股関節を動かし太ももを使った走りに

体幹を使い骨盤をスムーズに回転させることで、股関節をしっかりと動かし、脚の付け根から振り出すように走ることができます。

そうすることによって楽にストライド(歩幅)が伸びてきます。

ランニングでは、大きな筋肉ほど疲れにくく長い時間動き続けることができ、小さな筋肉ほど疲れやすいです。

脚で大きな筋肉は太ももの筋肉で、小さな筋肉がふくらはぎの筋肉になります。

ランニングで股関節をしっかり動かして走ることは、太ももの筋肉を使って走ることになります。

ふくらはぎでピョンピョンはねて走るのは脚にかなりの負荷がかかり疲れを溜めることになります。

楽に走るためには、太ももの筋肉を使って走ることです。

腕振りは肩甲骨を動かしリズム良く

腕は肩甲骨から柔らかく後方に引き、前後にリズミカルに振ります。

その動きによって、力が骨盤に連動し、脚を前に出す推進力になります。

肩周りや鎖骨周りをリラックスさせ、上体を常に柔らかく動かします。

腕に力が入ると肩が上がった力んだ姿勢になり、呼吸が苦しくなって疲れやすくなります。

力みのないフォームで疲れにくく

体幹を使った走りでは、やや前傾姿勢になり、かかとからの着地をスムーズにします。

前傾姿勢を保つことで、体重移動もスムーズになり脚が前に出やすくなります。

身体が反った走りになると、着地にブレーキがかかり身体が上下に揺れてしまいます。

上下動の激しい動きは、スピードが出にくく疲れやすい走り方になります。

スムーズな走りは、肩甲骨と骨盤を力ませないことです。

両腕と両足は肩甲骨と骨盤あたりの脊柱を中心に左右交互に小さく回転運動させるように動きます。

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胴体がロボットのようにカチカチに固まった走りでは、呼吸もしづらく疲労回復が遅くなります。

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(2)楽な呼吸で楽な走りを

ランニングでは走るリズムが大事です。

リズムが崩れると呼吸も乱れます。

走るリズムは、腕振りのリズムや脚の振り出しのリズムと連動しています。

ランニングの走り方と呼吸のリズムのコツをつかむだけで、楽に速く走ることができるようになります。

疲れて力んだ姿勢は、呼吸の妨げに

ランニングの最中は、あばら骨が風船のように大きく膨らんではしぼみを繰り返しています。

あばら骨の内側には肺があり、ここからたくさんの酸素を身体中に供給しています。

あばら骨は体幹の上部にあり、体幹を使った走りでは、あばら骨もしなやかに動き肺の働きを良くします。

腕や肩に力が入った走りになると、体幹やあばら骨自体が凝り固まった状態になります。

この状態で呼吸をすると首筋や胸元に力が入りっぱなし、あばら骨が膨らむことができない分、両肩が上がっては下がることを繰り返します。

このような呼吸は、疲れてきた時に上り坂を上ったような状態です。

疲れてきた時、もっと呼吸したいのに激しく肩を力ませる走りになり、満足な呼吸ができません。

これでは、疲れがたまってペースが落ちてしまいます。

走りのリズムは呼吸で

ランニングの呼吸のリズムは、肩の力を抜いて、腕の振りと歩幅を一定にして刻んでいきます。

呼吸のリズムは、"フッ・フッ・ハッ・ハッ"と2回吸って、2回吐くが基本です。

この2回、2回のリズムに合わせて、"みぎ・ひだり・みぎ・ひだり"というように走っていきます。

この走りのリズムが崩れると呼吸も乱れてきます。

そして、走りもめちゃくちゃになり疲れが溜まっていくことになります。

ランニングは有酸素運動であり、酸素はエネルギーを燃焼させるために欠かせないものです。

長時間にわたって身体を動かし続けるためには、たくさんの酸素を供給し続けなくてはなりません。

力みのないリラックスしたフォームで楽に呼吸をすることで、疲れない美しい走り方ができるようになります。


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