5年前、私は初めて東京マラソンに挑戦しました。
レース前夜は、移動や会場下見等で疲れているのに興奮と緊張で眠れませんでした。
ベッドで横になっているだけで体は休まるので、朝方まで眠れずうとうとしていました。
翌日は、睡眠不足の状態で東京の街を走りましたが、ランニングにはそれほど影響ありませんでした。
2回目、3回目のレースでは前夜はぐっすり眠り、レースも快調に走ることができました。
そして、夜はご飯を食べて爆睡です。

今回は、ランニングと睡眠の関係に迫っていきたいと思います。
睡眠不足はランニングに影響があるのか
初めて東京マラソンを走った時を思うと、朝は睡眠不足でボーっとしていて、集中力に欠け、食欲もあまりなかったと思います。
集中力に欠けると、注意不足からケガや事故につながる恐れはありますが、体が動かないという状態ではありませんでした。
さて、科学的にはどうかということです。
同じ人物が徹夜明けの状態とよく寝た状態で、ランニングマシンで30分走った実験結果があります。
その結果、ランニングのような有酸素運動では、睡眠状態によるパフォーマンスの差はほとんどないことがわかりました。

できれば十分に睡眠をとってランニングした方が気分は爽快ですし、疲労回復のためにも休養と睡眠は大切なことです。
ランニングと睡眠
睡眠時間は、身体や脳を休ませる時間で、良質な睡眠はランニング生活を楽しくすることができます。
適度にランニングをすることで身体がほどよく疲れ、良質な睡眠に就くことができます。
ランニングによる適度な運動により、成長ホルモンも効果的に分泌されて、疲労回復効果、美肌効果、ストレス解消、心の安定等を図ることができます。

ぐっすり眠るためには、激しくたくさん走るより、ゆっくりリラックスして走った方がよく眠れます。
ダッシュのように力んで走ると、筋肉が緊張して交感神経を強めて目覚める方向に向かいます。

朝ランニングと睡眠
私のランニング仲間には、少数ですが、早朝ランニング派がいます。
朝4時半頃に起床して、約1時間走りシャワーを浴びて食事を摂り出勤、そして、夜は9時頃には眠くなり就寝するという生活リズムです。
私は、週に1~2度しか早朝ランニングできませんが、午前中に睡魔が来ますし、夜も早めに眠くなります。

ランニングによって活動能率がアップし、夜になって1日の疲労がどっと出てくることで、ぐっすり眠りに就くことができると思います。
早朝ランニングは早寝早起きの規則正しい生活習慣にもつながっておすすめですが、なかなか継続できないのが辛いところです。
夜のランニングと睡眠
多くのランナーの方は夕方や夜の時間帯に走っています。
夜のランニングは仕事での嫌なことやストレス等1日をリセットすることができます。
夜のランニングをすることで、ほどよく疲労感を感じ、ストレス解消やリラックス効果が得られぐっすり眠りやすくなります。
ぐっすり眠るためには、副交感神経が優位に立つよう、ゆっくりリラックスして走り、温めの入浴がおすすめです。
夜にランニングをすると交感神経が高まり、落ち着くのに時間がかかります。

夜9時以降にランニングをすると眠れなくなる場合があるので注意が必要です。
また、良質な睡眠のためには、夕食を睡眠の3時間前には済ませておくことが必要です。
ランニング後の睡魔の原因と対処法
ランニングをした後に睡魔が襲ってくる原因には次の理由によります。
1. ランニングでは血液の糖分がエネルギーとして使用されて血糖値が低くなり、その結果脳の働きが鈍くなり眠くなります。
2. ランニング後は、だんだんと体温が下がります。体は体温が下がって1~2時間で眠くなる仕組みになっています。
3. ランニングによる身体の疲労で眠くなります。
※睡魔への対処法
・アメやオレンジシュース等の糖分を摂り、血糖値が下がるのを防ぎます。
・午前中に睡魔に襲われた場合は、軽いストレッチをしたり、10分くらいの仮眠を取ります。顔を洗うのでも目が覚めます。
・コーヒーや紅茶等のカフェインの覚醒作用で目が覚めます。